ブランドづくりの第一歩は「現状把握」からはじまる。

マーケティング基礎

2020.08.02

桜井 貴斗

マーケター桜井 貴斗

こんにちは、桜井です。

私がブランドづくりの提案をお手伝いするときに「まずはじめに」何をお話しているかをまとめてみました。

ブランドづくりは現状把握から

ブランドづくりに入る前に行うべきは「現状把握から」と決めています。現状把握とは大きくわけると市場(マーケット)自社(企業の商品・サービス)の2つがあります。

主にはマーケティングフレーム【PEST・3C・STP】を活用しながら市場の現状把握と、自社の売上/客数・Web各指標値・アンケート(内部集計・外部依頼含め)などを活用します。

図で言うと、全体像が以下とすると、



現状把握は以下のフェーズです。



さらに議論が進むと、以下のステップ踏んで検討していきますが、本日は冒頭の現状把握部分にフォーカスしてまとめてみようと思います(phase1の部分)。




現状把握から何を導き出すのか?

現状把握から導き出すべきは「ターゲット」「ターゲットへの便益」です。マーケティング戦略の第1歩とも言えるターゲット設定については以下のnoteにまとめてみたので、お時間あるときにあわせてお読みいただけますと嬉しいです。

【ベーシック編】マーケティング戦略はなにか、と聞かれたら・・・?

現状把握では「今、どんなユーザーが商品・サービスを利用しているのか?」を正確に知ることです。

◎ユーザー属性の現状把握方法
・来店アンケートからの属性
・Googleアナリティクスの閲覧属性
・SNSのリーチ/アクションユーザー層

これらの定量データと、実際に働いているスタッフさんへの定性ヒアリングを加えて、ユーザーのペルソナ像を設定していきます。

その後、ユーザー属性がある程度絞り込めてきたら、次は「ターゲットへの便益」です。ターゲットへの便益を知るにはまず「そのターゲットが何に困っているか?」を知ることがとても大事になります。

とはいえ、ユーザーに「なにか困っていますか?」と問いを投げかけても100%分かるわけではありません。なぜならユーザーは「ドリルが欲しいのではなく、穴をあけたい」と思っているからしれないからです。

レビットのドリルの穴理論とは?マーケティングの基礎を簡単に解説

有名な話ですが、ドリルの穴理論について↑の記事より抜粋しておきます。

あるホームセンターにドリルを買いに来店した男性がいました。
店内を探しても見つけることができずに、店員さんに尋ねます。

男性「6mmのドリルはありますか?」
店員「あいにく品切れです」
男性「・・・・。(それを聞いて帰ってしまう)」

この会話の中から、お客様の本当のニーズは、何だったのか考えてみてください。
回答は以下の通り。

あくまでお客様の欲求は「ドリルを買うこと」ではなく「穴を開けること」ということです。

私たちはついつい売り手の都合で考えがちです。

そのため、ドリルを買いに来たお客様には、回転数などの性能を説明してしまいますが、買い手視点で考えた場合、実はそういった説明よりも、課題解決の方法を求めているのです。

ユーザーは答えを持っていますが、下手すると穴理論のように「ドリルが欲しい」というニーズを鵜呑みにして(本当は穴があけばなんでもいい)、ニーズを叶えたサービスが代替可能なサービスに売上を持っていかれてしまう、なんてこともあり得ると思います。

だからこそ、ユーザーの声を参考としながらも、「ユーザーが発するニーズの源泉はなにか?(なぜそのようなニーズが発生しているのか?)」を突き詰めることがとても大切となります。


例えば、とある飲食店のユーザーアンケートからのニーズで「ゆったり会話ができる」「おいしい食事食べられる」「お酒の種類が豊富」などが来店の理由であることが分かったとします。

ここで最も大切なのはこの言葉に合わせてサービスを提供し始めるのではなく、前述の「なぜこのようなニーズが出てきたのか」と「もっと言葉の解像度を上げたとき、どんなサービスになるのか」です。

言葉の解像度とは以下のように「言葉を再定義」する、ということです。



◎言葉の再定義

「ゆったり会話ができる」
物理的な広さなのか?机や椅子の居心地、空間づくりのことなのか?

「おいしい食事食べられる」
体に良いことなのか?味付けなのか?盛り付けなのか?

「お酒の種類が豊富」
具体的に何種類以上あればいいのか?どんなジャンルがいいのか?

ユーザー想定している定義と合っているかどうかの判断はできません。ただし成功確率はある程度コントロールできると思っています。

自社がそのサービスを再現することで全体のコンセプトと相違はないか?同業他社が実現していない、また真似できないサービスか?ユーザー自身が求めていそうなサービスか?のバランスを考え、言葉を再定義していきます。


便益を一言でまとめる

「なぜこのようなニーズが出てきたのか」「もっと言葉の解像度を上げたとき、どんなサービスになるのか」を決めたら現状把握はほぼ終了です。

最後に「どんなサービス」の部分を具体的な「形容詞」にして表現することが求められます。

分かりやすい例をいくつか紹介しておきます。

【最新版】目を通しておきたい大手企業のキャッチコピー50選

・NO MUSIC NO LIFE
・Inspire the Next
・お口の恋人
・まだここにない出会い
・あなたと、コンビに、

上記のキャッチコピーは社名を言わずとも企業が連想できるんじゃないかと思います。ここでは分かりやすく「社名」のキャッチコピーを紹介しましたが、本来は社名に加えサービス・ブランドごとにこれらを決め、発信していく必要があります。そしてその形容詞そのものがユーザーおよびユーザーの便益として伝わる言葉でなければならないと思います。

その先の話となりますが、ブランドコピーは「想起される言葉」なので、逆に言えばその言葉を聞くと、「そのブランド」が想起されなければなりません。それもできれば1番に。

・ブランドを知ってもらうこと(ブランド再認)
・ブランド再生(想起ワードを聞いてブランドが思い起こされる状態)



ブランド再認とブランド再生はその先の話なので、また次回にでもお話したいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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