Withコロナのデジタル戦略:企業に問われるオンライン体験価値の向上

マーケティング基礎

2020.08.28

古川 悠作

マーケター古川 悠作

こんにちは、古川です。

本日は「Withコロナのデジタル戦略:企業に問われるオンライン体験価値の向上」と題し、記事を書いてみたいと思います。

オンラインライブに付加価値醸成のヒントあり

コロナ禍でオフラインからオンラインへの動きが加速したと言われますが、中国スーパー「盒馬鮮生(フーマー)」のように、すでにあったサービスをみんなが使うようになっただけだと考えています。本当に定着するかは、コロナ後も利用したいと思わせられるかどうかだと思います。

一方で、リアルの価値がなくなるわけではなく、むしろ高まっているとも感じています。
リアルでの感動体験がサービスを特別なものにし、オンラインでの優良な顧客の獲得につながるはずです。そこで得たデータがたまり、リアルに反映され、感動体験の提供につながるといった良いループを作っていくことが重要です。

ただし、Withコロナの間には、リアルでの接点を持ちにくい状態です。今回発見だったのは、韓国のV LIVEが「Beyond LIVE」でチケット購入し、オンラインで視聴しているファンの一部を無人の会場に表示し、同じステージにいるような付加価値を提供していたことです。オンラインでも体験に差を設けることで、価値を高められるというヒントになりました。


社会貢献の大義のもとデータ活用が加速する

コロナ禍において、行動データが感染予防に生かされるなど、ポジティブな事例が示されました。

これによってデータ活用とプライバシーに対する人々の考え方も変化しつつあり、今後のデータ活用はさらに進むことになるのではないでしょうか。

一方で、データを活用する企業は、よりその責任を問われるようになります。
データを受け取るのは、財産を預かることと同じだと思います。信頼を得られなければ、二度と預けてはくれません。

中国では、社会インフラの欠如といったペイポイントがデータ活用を促進し、解消することで信頼を得て、さらなる発展につながってきました。
日本にそういった不便がないと思われていましたが、コロナ禍で様々な課題が一気に顕在化しました。逆に言えばそこにチャンスがあると思います。今動けるかどうかで、大きな差がつくのではないでしょうか。


データ活用では「還元」がポイント

データ活用で、ビジネスの成果だけを求める企業は信頼されないと思います。

いかに社会やユーザーに価値を還元し、信頼を築いていけるかがキーワードになると考えています。
[*1]会員制スーパー「盒馬鮮生(フーマー)」は、アリババが運営する、中国の店頭在庫型ネットスーパー

アプリで注文して短時間で生鮮食材を受け取れる。コロナ禍で大人気となりました。

①オンラインでも体験の付加価値を高めることが重要
②データの利用にポジティブになる一方、企業の責任が問われる
③顕在化したベインポイントにこそ次のビジネスのチャンスがある

デジタルが隅々まで浸透したアフターデジタル社会。

日本はその社会に向けてゆっくりと進んでいましたが、コロナ禍で状況は一変し、速度を上げてアフターデジタル社会に突き進んでいます。

多くの日本企業は「DX(デジタルトランスフォーメーション)戦略」で活路を見いだそうとしていますが、実はその立脚点が危ういケースは少なくありません。

アフターデジタル社会になると、市場のルールが変わると考えたほうがいいと思います。アフターデジタル社会において成功企業が共通で持っている思考法を「OMO」(Online Merges with Offline)と呼びます。

社会の変革は避けようがないなら、こうした新たなルールをいち早く学び、自社の立ち位置を決めて戦略を練らねば負けてしまいます。既に新たな成果を出し始めている日本企業もあります。

【TOUCH-AND-GO-COFFEE|サントリーの事例】
サントリーは、LINEを利用して自分好みにカスタマイズしたコーヒーを販売するTOUCH-AND-GO-COFFEEを2019年6月5日にオープンしました。

TOUCH-AND-GO-COFFEEとは
サントリーのコーヒーBOSSをベースにLINEのトーク機能を利用して自分好みにフレーバーをカスタマイズし注文&決済、店舗で受け取るモバイルオーダーコーヒースタンドです。
顧客は、7段階のカスタマイズにより200通り以上のオリジナルコーヒーを作ることが可能な他、あらかじめ注文・決済をLINE上で行うため待ち時間なく商品を受け取りできます。

TOUCH-AND-GO-COFFEEの効果
カスタマイズできる楽しみとLINEから簡単に行うモバイルオーダーの便利さ、おしゃれなの名前入りラベルなどがSNSで人気となり開店当初は、朝9時にはその日の分が売り切れてしまうこともありました。『オンラインで注文→オンラインで支払い→オフラインの店舗で商品をピックアップ』というオンラインとオフラインを融合した体験がSNSでシェアされることによりさらなる顧客獲得につながります。

OMOの成功には、オンラインとオフラインをわけて考えずオンラインとオフラインを顧客が自由に行き来して便利な方法を選択できることが重要であり、顧客を起点に物事を考えることが必要になるのではないでしょうか。

顧客を起点にオンラインとオフラインを融合させ顧客との接点を増やすOMOは、より質の高いUX(ユーザーエクスペリエンス)を提供し顧客満足度とロイヤリティを高めたい企業や新型コロナウイルスによる新様式への対応に努める企業にとって重要な考え方となると感じます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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