とあるカレー屋さんが移転して売上が下がった話。

ローカルコラム

2019.11.08

朝香 和直

マーケター朝香 和直

こんにちは。食いしん坊の朝香です。

先日、お取引させていただいている飲食店のオーナー様から興味深いお話を聞きました。

近隣にあるカレー屋さん

近隣にあるカレー屋さん、元々は15席程度の小さいお店だったそうですが、昼になると満席、夜も多くのお客様が来店される繁盛店だったそうです。

そのため移転し、席数も倍に増やしました。しかし移転後は店内がガラガラに・・・移転前よりも売り上げが下がってしまったそうです。

どうしてカレー屋さんは売上が下がってしまったのか??

そこで、私もよくお店を利用させてもらう「一消費者」として原因を考えてみました。
カレー屋さんのステータスを分解すると以下の通りです。

●料理(商品)
・インド人シェフが作る本格的なカレー
・30種類以上のメニューがあり豊富

●価格
・移転前も移転後も金額は変えていない
・客単価800円〜1500円ほど

●キャパ・立地
・15席から30席確保できる店舗へ移転
・移転前も移転後も郊外

●広告
・地元メディアなどにも取り上げられた実績あり
・SNSやブログ、グルメ系ポータルサイトへの有料掲載

マーケティングフレームの4P(Product・Price・Place・Promotion)で考えたとき、個人的に気になるのは【キャパ・立地(流通)】ではないでしょうか。

なぜなら、料理・価格・広告は移転前に比べて変わっていませんが、【キャパ・立地(流通)】だけは移転後に変えている(変わっている)要素だからです。

キャパ・立地(流通)を変えたメリット・デメリット

では席数の変化により何が起こったのか?
個人の見解ですがこちらについても少し考えてみます。

①席が少ない

【メリット】
お店の人とコミュニケーションが取りやすい、落ち着く
★来店されたお客様が常連気分になれる

【デメリット】
入りづらい、店員や他のお客さんが気になる
★お店や常連とのコミュケーションが求められそう、気まずそう

②席が多い

【メリット】
お店の人や他のお客様を気にしなくて済む、開放感がある
★ゆったり、のびのびとそれぞれの時間を過ごせる

【デメリット】
お店の人とコミュニケーションがとりにくい(可能性がある)、回転率が落ちる(可能性がある)
★お店の目が届かない場所ができ、悪い意味で均一的サービスになりがち

カレー屋さんはどうすればよかったのか?

個人の見解ではありますが、ここのカレー屋さんの主な集客は常連さん中心であり、場所が変わっても一度は顔を出してくれたと思います。

しかし、以前のようにお店の人とコミュケーションが取れなくなった、一見さんが増えたことで「自分だけの場所」といった特別感を感じなくなったことにより、足が遠くなってしまったのではないかと推測します。

お店側からすると、席数や店舗を拡大することで、お店の収益が上げたい狙いが当然あり、経営者としても至極真っ当な考えかと思います。

しかし、
お店自体がどういった顧客層に支持されているのか?常連さんはお店のどこに満足していたのか?
といった顧客視点に立って考えてみることが重要ではないでしょうか。

上記のメリット・デメリットについて、とある顧客にとっては「メリット」でも、もう一方の顧客にとっては「デメリット」になることもあります。

大切なのは「いま通ってくれているお客さんはどちらを求めていて、これから増やすお客さんも同様に、どんな方に来てもらいたいのか?」を決めて、表現することだと感じました。

最後までお読み頂きありがとうございました。

Photo by Kouji Tsuru on Unsplash

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