【地方】のマーケティングのこれからを考える。

ローカルコラム

2020.06.28

桜井 貴斗

マーケター桜井 貴斗

こんにちは、桜井です。

これまで地方(静岡県)でWebマーケティングに関わる業務を3年以上経験した私が、この先どんな存在が求められるか?について考えてみました。

私について

私は株式会社アルバイトタイムスで新規事業責任者をしています。普段はクライアントさんのWeb×マーケティングまわりのご支援をしています。

◎主な仕事
・Web戦略立案(ときにはマーケティング戦略構築全般)
・サービス/ブランド/コーポレートのブランディング支援
・メディアディレクション(目標設定から逆算したメディア選定)
・デザイン制作(グラフィック・Web)



私自身もGOの三浦さんの会社で掲げている、クライアントの変化と挑戦を支援する存在でありたいと思っています。

(Go_Webサイトより)
従来の広告/PR会社にみられたクライアントとエージェンシー/コンサルタントという受発注関係ではなく、ワンチームとして社会課題の発見から、解決策としての変化と挑戦を象徴するアクションの実装までをプロデュースします。



まずは私たちがおもしろい存在になろう!と、ローカル×マーケターのためのコンテンツマーケサイト「LOCAMA!」をつくりました(本サイト)。


これから地方×Webはどうなっていくのか?

広告業界にいる方であればご存知だと思いますが、日本の広告費は年々成長を続けています。

わが国の2019 年の総広告費、6兆9,381億円のうち、「インターネット広告費」は、全体の30.3%、2兆1,048億円(前年比119.7%)を占めています。そこから「インターネット広告制作費」および「物販系ECプラットフォーム広告費」を除いた「インターネット広告媒体費」は、1 兆 6,630 億円(前年比114.8%)となっており、成長を続けています。

2019年日本の広告費_インターネット広告媒体費_詳細分析

では地方でも同様にWebの恩恵は続くのか?というと、従前の取り組みでは代理店は食べていけなくなると考えています。

それはなぜか??について、私なりの持論を書いてみます。


PEST分析

まずPEST分析をしてみました。ここでは静岡県(≒地方)でのWebマーケティング界隈の代理店をテーマにしています。

Web自体はトレンドではありますが、静岡県内でもWebのプレイヤーが増えていること、オンライン商談等で距離の制約がこれまで以上に阻害になってきていないことで、これまで以上に差別化が困難になってきていると感じています。

PESTから導き出されるKSF(KeySuccessFactor)は、

『コロナ禍により加速する「応援消費」の「第一想起」となる「企業・ブランド」をつくれる代理店であること』

だと考えています。




3C分析

ではどんな差別化が必要なのか?の前に差別化しなければならない理由を3Cを使って図式化してみました。

ここでの競合は広告代理店(Web・広告を提案するプレイヤー全般)を指しています。

※便宜的に「競合(他代理店)」と書いていますが、個人的にWebマーケティング・ブランディングを進めるプレイヤーの皆さんは、市場を広げる「同志」だと思っています。



↑にまとめている通り、「今~せいぜい3年くらい」はWeb広告や制作の受注で食べていけるかと思いますが、その先は難しいと考えています。

「プレイヤー過多×同じような提案=価格崩壊の泥仕合」となるため、市場が冷え込む、というのが私の見立てです。

そうならないためには、右下の「マーケティング支援・ブランディング」方面に舵を切りたいところですが、地方でここを担える人材はかなり少ないと感じています。さらに、企業のマーケティング・ブランディングへの理解も進んでいないため、両面のボトムアップが必要です。


さらにマーケティング・ブランディングを進める上で切っても切れないのが「組織変革・育成・採用」分野です。

地方企業がコロナによるDX推進が思ったより進んでいないのは、組織の硬直化(変わりたくない・無駄なエネルギーを使いたくない)が原因であることは明らかなので、企業の血を入れ替える提案・支援はより重要になってくる、ということです。


5Force分析

PEST・3Cを支える5F分析も試しにやってみました。

結論は変わらないのですが、Web広告の売り手(Google・Yahoo!・Facebookなど)の交渉力はこれからも強く、広告の売り手である代理店も増えていることから買い手(クライアント・代理店)の交渉力が売り手より高くなることはないでしょう。

代理店が同じ提案ばかりしていれば「代替できてしまう」存在となりますので、「マーケティング・ブランディング・DX・組織変革・採用戦略」まで描けるプレイヤーになることができれば収益性・成長性のあるポジションに位置することができると考えています。




クライアントとの関係性

具体的にどんな存在になればいいのよ?ですが、個人的には④パートナー型のコンサルティングを目指すことかな、と思っています。



年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書

④パートナー型のコンサルティング

・ビジョンにフォーカスして1年以上の長期で関わる

・社外の「No.2」「最も信頼できる相談役」となる
 ※もはやクライアントの社内の人同等の信頼を築く

・商品/サービスのブランディング(3年)
 ブランドのブランディング(10年)
 コーポレートのブランディング(20年~)
 を担える存在となる

そのためにはクライアントとの信頼関係構築がとても大切なので、以下のタスクは最低限度として身につけたいスキルです。

【成長期では以下のタスクを請け負う】
・Webサイトの解析/レポーティング
・顕在層への刈り取り広告(Web広告・チラシ・DM)
・SNS/メール・LINEなどのCRM施策運用支援
・新規キャンペーン・企画立案
・上記に付随する制作業務全般

↑のタスクができてはじめて、戦略的な話を聞いてもらえる気がします。

※戦略的な話①
↓のようなフレームに従った課題の抽出~発見~特定作業のこと。



※戦略的な話②
経営理念・経営戦略を表現するマーケティング戦略の立案、その後コミュニケーション戦略の実施のこと。



多くのプレイヤー(代理店)はコミュニケーション戦略の提案から入るため、伸るか反るかの博打的な提案となります。結果、失注率が高まり、労働生産性が落ちる結果となってしまいます。

※三角形でいいうところの頂点の部分です。


個人的に実現したいこと

カラスの牧野さんが提唱している「ブランドジャーナリズム」こそ、私が今後必要とされる存在にとても近いなぁと感じています。

【ブランドジャーナリズムとは】 ブランドが意志と美意識を持ち、社会に対して批評を投げかけることで、ブランドのストーリーをファンと共有するコミュニケーション

なぜブランドジャーナリズムが必要なのか?というと、牧野さんのnoteではこのように書かれています。

ブランド・ジャーナリズムはSNSで賛否両論を巻き起こしながら拡散します。静かな水面に石を投げて生まれる波紋のように、自然に広がっていきます。そこにはブランドとしての意思や思想や美意識があります。誰かを敵に回すかもしれないリスクを背負いつつも、そこに挑戦する姿勢があります。もちろん、メッセージだけでなく、実態が伴っていなければ意味がありません。ブランドジャーナリズムは、ストーリーを共有し、ファンをつくるための有意義なソリューションになり得るものです。敵をつくる可能性も、嫌われる可能性もありますが、(うまく行けば)企業を好きになってくれる人が増えていきます。プロダクトのスペックだけでモノが売れない時代に、ファンをつくっていくことは最重要課題になるからです。

コロナ禍で痛感したと思いますが、ファンがいるブランド・お店には人が集まり、そうでない先(代替されてしまう先)は淘汰されてしまう、ということです。

だからこそ、企業やブランドが自らの意思を発信し、社会課題に対して問い続ける(=スタンスを表明する)ことでその意思に共感するユーザーが反応し関係性が強くなっていきます。関係性が強くなったユーザーはファンとなり、また新たなファンを呼んできてくれます。

ブランドがスタンスを表明する、という考え方はこちらの動画がとてもわかりやすく解説されていましたので、お時間があるときにぜひ!

【佐々木康裕×坊垣佳奈】D2C成功のカギは、哲学と倫理だ

最後に・・・私も問い続けます

以上、長々と持論を書きましたが、私自身も「地方×ブランドジャーナリズム」の可能性について考える機会をつくろうと思い、セミナー(ウェビナーとのハイブリット開催)をすることにしました。

地方の企業・代理店・その他プレイヤーの皆さんとマーケティング・ブランディングの未来について話したいと思います!聞くだけでもOKですので、ぜひ皆さんの意見を聞かせてください!



詳細はこちらから

↑イベントの振り返り記事を書いてみました!
ウェビナー:ブランドジャーナリズムは“カネ”になるのか?を振り返ってみる。

最後まで読んでくれた皆さん、本当にありがとうございます!これからも世の中の課題を発見し、問い続けていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。

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