登壇しました:「地方のDXはどうなる?地方のリアルな声・対談」

セミナー・イベント

2020.08.21

桜井 貴斗

マーケター桜井 貴斗

こんにちは、桜井です。

昨日、静岡新聞社・静岡放送、トムスさん主催の「地方のDXはどうなる?地方のリアルな声・対談」にゲストスピーカーとして参加させていただきました。

クラウドラボ内イベント概要ページ(イベント終了しています)


静岡DX祭り〜前夜祭〜「地方のDXはどうなる? 地方のリアルな声・対談」

9月10月と地方のDX(デジタルトランスフォーメーション)のための情報フォーラム“静岡DX祭”を開催します。
主催者である我々からの一方的な情報提供ではなく、みなさんと共に盛り上がりながら未来へ進んでいけるきっかけになればと思い、名前に”祭”を入れました。

8月は前夜祭と称しまて、対談を通じて地方のリアルな声から、地方のDXについて考えます。
静岡で実際に働いている方々をスピーカーゲストにお迎えし、地方企業のDXの普及についてトークセッションしながら、皆さんと一緒に未来を考えていくイベントです。

ぜひご参加いただき、この祭でなにか変わるきっかけを感じていただけたらと思います。

私は創業50年弱の地方企業の管理職代表として登壇させていただきました。

その他にも静岡の最大手企業の静岡新聞社の知久さん、Webコンテンツ制作会社の経営者安藤さん、大学生代表の田中さん、そしてファシリテーターにトムスの山崎さんと、とても豪華な顔ぶれでした。

事前の定員50名を大きく上回る100名以上のお申込をいただき、大盛況のうちに終了いたしました。

ウェビナーアーカイブ動画はこちらから
https://www.youtube.com/watch?v=9DEDnxf4EuE&feature=youtu.be

簡単ではありますが私自身が感じたことと、ライブ中にいただいた質問を私なりに回答させていただきます。

静岡新聞社のデジタルシフトへの本気を見た

前半では静岡新聞社・静岡放送の取締役であり、地域ビジネス推進局担当兼デジタルビジネス局長の知久昌樹さんとトムス山崎さんによる、静岡新聞社におけるDX・デジタルシフトのリアルについてお話をされていました。

静岡新聞社は静岡を代表する企業であり、創業80年の超レガシー企業。
しかし、現在は経営陣の皆さまを中心に、デジタルシフトに向かっているとのお話をされていました。

その中で私自身も感銘受けたのが、静岡新聞社が外部向けに発信している「静岡新聞社イノベーションリポート」です。
静岡新聞社イノベーションリポート

静岡新聞社イノベーションリポートとは

静岡新聞社イノベーションリポートは、社員が感じる「静岡新聞らしさ」や仕事に対する「誇り」と、読者や生活者、広告主など顧客から見た当社の「現状評価」と「期待」を知り、「社内と顧客の間のギャップ」から「そのギャップを埋めるための方策」を提案、「静岡新聞のあるべき姿=ビジョン」を描き出した、静岡新聞社の羅針盤となるリポートです。


100ページ近くになる本レポートには地方企業ならではの課題、ジレンマがリアルな言葉でつづられています。
金言ばかりの内容ですが、私も創業50年の企業にいる身としてグッと来た言葉を簡単にご紹介させていただきます。

“多くの社員から「紙を見捨ててデジタルに行くんでしょ」という声を聞きました。
「紙かデジタルか」という話をするつもりはありません。私たちは「デジタルファースト」になるのではない。「ユーザーファースト」になるのです。”


挑戦妨げる企業文化
失敗を恐れずに自分のアイデアを安心して提案し、実現に向けてスムーズに動きだせる社内文化を醸成する方法を求める声もありました。ここでいう失敗とは、誤った情報や誤字など新聞の商品価値を下げる「ミス」ではなく、新しいチャレンジの結果を指しています。変化に挑戦しようと前向きに考えている社員の中には「規則だから」(編集局 20代)「上が決めたことだから」(編集局 20代)「保守的で訳のわからないルールがある」(編集局 30代)など理不尽な理由で新たな挑戦を止められると感じ、そこに不満を抱えている様子がうかがえました。また「恐怖心と猜疑心」(編集局管理職)「ハラスメントを受ける恐怖」(編集局 40代)など若手が萎縮したり、言いたいことが言えなかったりする雰囲気も一部にあり、新たな挑戦への壁となっている現状が浮かび上がりました。

一体感への渇望
業務多忙化によるストレスや複数の社員が口にした「他部署の仕事は他人事、社内のことは知らない」といった社内コミュニケーション不足などから、「家族意識の欠如」(グループ会社 60代)「社長に忖度」など会社への帰属意識や愛着の希薄化が進んでいる現状があり、それを憂う声もありました。「新聞と放送の分離、敵視」(編集局 30、40代、放送 50代)など会社として一体感を醸成しにくい文化や「忠誠を誓っても安泰ではない」(30代)など会社で働くことの喜びや安心感を味わえないことを懸念する意見もありました。これらは自分の会社や仕事に「誇り」や「愛」を持ちたいと考える社員が多くいるからこそ出てきた課題だと考えられます。

「変化」への不安
収集した情報を、新聞という形で、確実に安定的に届けている現状があるため、デジタルなど新しい分野に取り組まなくても済む方法を求めている社員もいました。 38デジタルやメディアミックスといった新しい発信法には、「デジタルには興味なし」「デジタルは事業化できるのか」「デジタル戦略への不安」「デジタル人材の不足」「デジタルは全てを解決しない」「デジタルの成功はない」「デジタルシフトへの違和感」「デジタルリテラシーの欠如」など、様々な考え方があり、社員の方向性は定まっていませんでした。「デジタルファーストの前に分からない壁を感じる」(総合メディア局 50代)など具体的な将来像も描けていないために、現状が最適と考えているようでした。

これらはほんの一部ですが、地方企業・老舗企業が抱えているリアルな課題が多く記載されているため、共感される方もたくさんいらっしゃるんじゃないかと思います。
どなたでもダウンロードしてお読みいただけるので、ぜひ読んでみてください。

静岡新聞社イノベーションリポート


DXのジレンマを知る人は貴重人材である

後半ではスピーカー4人とトムスの山崎さんで各社DXのあるあるをお話しました。

そこで、エストリンクス安藤さんや大学生の田中さんのようなデジタルネイティブの文化圏では「メールをあまり使わない」「CCメールが多すぎて見れない」といったメールあるあるがそもそもない、ということに大きな衝撃を受けました・・・。笑

私自身もグループウェア(Slack・Chatworkなど)は使用していますが、取引先や社内の都合上でメールを併用しているため、上記のあるあるを抱えているのですが、それがデジタルネイティブではあまり起こっていない、とのことでした。

これは衝撃であるとともに、とても大きなチャンスだなとも感じています。

それはデジタルネイティブとレガシーな文化を両方あわせ持つ人は、「デジタルネイティブ」では気が付かない「DX過渡期の課題」に気が付けるのではないか、ということです。

地方のリアルを実感しているからこそ、「あるべき姿」と「現状」のGAP、そして「直面している課題」「課題解決に必要な打ち手」が提案できるはず。
そのジレンマを知る人は貴重な人材である、ということを強く感じました。


(私なりの解)ウェビナーでいただいた質問

最後に、ウェビナーでいただきました質問で、当日回答できなかったものを私なりの解としてここに記載させていただきます。

(質問)
縦割りを解消したい!と思っている社員はどのくらいの割合ですか? 増え始めているのか、変えたいという人の比率は変わらなくて、もともと課題感のあった人がより変わったのか。

(回答)
思っているだけであれば半数以上いると思います。そして徐々に増えているとも感じています。ただ実際に行動に起こし、声を上げている比率は10%いるかいないかな、という印象です。実際に声を上げることはとても勇気のいる行為なので「トップ・経営陣が認めてくれている」という事実をきちんと伝えながら進めていかなければ組織内で綻びが出てしまうリスクもあるかもしれません。

(質問)
若い人は変わりやすいと思いますが、歴の長い社員のマインドを変える工夫ありますか?

(回答)
個人的にはベテランの皆さんに理解いただくには、DXのための制度やツールの準備より前に、「マインドセット」と「評価制度の連動」が大事だと思っています。

マインドセットとは「なぜDX・デジタルシフトをしなければならないのか」「いま、会社・組織において社員に求めていることはなにか」を全社で統一し、目的・目標を一致させることです。
その後、目指すべき過程における評価制度を整えてあげることで、「ひたむきに努力すれば評価される仕組みがある」という下支えをつくるイメージです。

グループウェアなどのツール拡充はその後でも遅くはないかと考えています。

以上、ウェビナーレポートでした!

これからも静岡をデジタルとマーケティングのチカラでもっと元気にしていきたいと思っています!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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