『苦しかったときの話をしようか』は全ビジネスマンのバイブルになる。

研究レポート

2019.09.22

桜井 貴斗

マーケター桜井 貴斗

こんにちは。桜井です。

ビジネスマンの父(森岡毅さん)が我が子のために書きためた「働くことの本質」。
私なりに気になるところを備忘録として抜粋しておきます。


ちなみに本書は第1章~6章で構成されており、第1章~4章が自己啓発系、第5章~6章が森岡さんのビジネスでの失敗談とそこから得た教訓となっています。
※個人的には第5章~6章がめちゃくちゃしびれました。

目次
1章:やりたいことがわらなくて悩む君へ
2章:学校では教えてくれない世界の秘密
3章:自分の強みをどう知るか
4章:自分をマーケティングせよ!
5章:苦しかったときの話をしようか
6章:自分の“弱さ”とどう向き合うのか?

1章:やりたいことがわらなくて悩む君へ

AIは学習機能のある計算機だと思えばよい。得意なのは決められた目的のために、過去の集積上にある情報を自分で集めて、オプションを計算して、バイアスなしに提示することだ。
~中略~
したがってAIには過去の延長線上にない未来を創造することはできない。加えて人間を満足させる情緒的な“肌触り”を扱うのも苦手だ。
~中略~
AIが流行れば流行るほど、むしろ“スキル磨き”が重要になる時代になっていくということだ。
中途半端なスキルしか持っていないとAIに職を奪われる可能性があり、それはオートメーション化されたロボットが単純労働者の職を大量に奪った過去と構造は似ている。合理化されるのは、創造的に頭を使っていない仕事だ。

まずは当たり前の話。AIは計算機。人がやらなくていい仕事をお願いすればいい、ということです。
もしAIによって仕事を奪われる人がいるとすれば、創造的に頭を使っていない「いてもいなくてもいい仕事をしている人」ということになります。

2章:学校では教えてくれない世界の秘密

同じ職能でも、産業や業界の構造によって、たくさんの給料を払える場合とそうでない場合が存在し、それは各企業や経営者が自由に決められるように見えて、本当は自由にはならない。払える人件費にはその業界特有の構造的な限界があるからだ。
~中略~
カレー屋の大将の年収は、だいたい同じになる。カレー屋だけの話ではない。街によくある喫茶店のマスターの年収もだいたい同じだ。うどん屋の大将もだいたい同じで、八百屋の大将もだいたい同じ。
~中略~
市場構造を同じくする同業者はだいたい似た年収に集約されていく。

よく私の周りにも同業他社に転職する人が多いですが、もし年収アップを望むのなら中長期的にはさほど変わらないと言ってもいいかもしれません。

1~2年の目先の年収は上がるかもしれませんが、市場構造が似ているため、大きく差が出ることはないと思います。

そもそも転職が「年収」なのか「やりがい」や「やりたいこと」なのか、それとも別の何かなにか、によっては同じ市場でもいいかもしれないですが、「年収」で転職する場合は気をつけたいポイントですね。

3章:自分の強みをどう知るか

いきなり“特徴”をつかみ取るのが難しいなら、もっと想像しやすい“文脈”からつかみ取る方が比較的に容易なのだ。文脈からの方が簡単に特徴にたどり着ける。
すなわち、“強み”を見つける最大の近道は、社会との関わりで気持ちよかった文脈(≒自分が好きなことをしている文脈)をどんどん列挙することだ。君が“好きなことをしている文脈”こそ、君の特徴が強みとしてすでに発揮されている可能性が極めて高いからだ。

社会人生活を10年以上送っていると「好きな仕事をしている人」「自分の強みを仕事にしている人」というのが案外少ないと感じます。
それはし続けていることで好きでなくなってしまったのか、慣れてしまったのか、もあるかもしれませんが、惰性で仕事をしている人が半分くらい。

そして同じくらい多いのが「自分の好き・強みがわからない」という人です。
そもそも仕事を楽しむべきではない、という人もいますが、私は好きなことをしてお金をもらった方が絶対に生産性は上がると信じているため、「やるべき仕事を好きになるにはどうするか?」を常に考えています。

仕事にまつわること、例えば、顧客・顧客の商品・競合・エンドユーザーなど、いろんなものをまずは好きになろう!と努力します。

顧客の商品を買って試して「お、こうゆうところは魅力的だな」とか「この部分はもうちょっとこうした方がいいな」なんてメモをして、顧客に伝えます。様々な「ジブンゴト」を通して価値観を育む癖付けをするようになりました。

仕事を「好きになるかどうか」は結果論ですが、「好きでいようと努力する」ことは誰にでもできるんじゃないかな、と思います。

4章:自分をマーケティングせよ!

最重要なには、“問答無用な実績”なのだ。目に見張る実績を生み出す才能は世の中に出ていくことになる。
~中略~
君がまず躍起になるべきは、ブランド構築する一貫した行動と、結果を出すことにこだわること、その2つだけだ。その上で余力があるならセルフ・プロモーションも、やれば良いだろう。

森岡さんがP&GやUSJという外資系で働いていたこともあるかもしれませんが、私も「結果がすべて」だと思います。

年功序列だとか終身雇用は、私が住んでいる静岡(ローカル)では日常となっています。結果を出した者だけが上に居続けなければ組織に歪みがでるのは当然ですし、実績が積みあがらなくなってしまうはずです。

じゃあ結果だけを出せばいいか?と言うとそうではありません。「結果を出すこと」が目的ではないからです。承認されたいことが目的であれば結果を出すことで目的達成されるかもしれませんが、私は「なりたい自分・こうありたい自分」という目的に向かう道中に「実績」がKPIとしてある、というような感じです。

つまり自己実現に向けて、必要なピースではあるものの、実績を上げることがすべてではない、ということです。ただ実績を上げないとやりたいことができないもの事実。だから結果を求めるのみ、ということです。

5章:苦しかったときの話をしようか

1つはCungruency(信念と行動の一致)の大切さだ。
この時の私は、会社の立場で言動をコントロールするというプロとして最低限の信条は守ったものの、「周囲を勝利に連れて行く」という己の存在価値=アイデンティティーそのものを保ちようのない状況かに置かれてた。

それによるパワーダウンが甚だしいことを痛感した。もう2度とご免だ!どうすればそのような「勝つための戦い」ではない戦場に送られることを防げるのか?

それを必死に考えた。出した答えは、無力なサラリーマンである以上は「後ろ向きな仕事」は避けられないという悲しい結論だ。

↑の言葉は森岡さんがP&G時代、ブランドマネージャーになりたての最初の仕事で、当日「売れるわけがない商品」を会長からのトップダウンで降ろされた時感じたことだそうです。

上の立場としては部下には高いモチベーションを持って仕事に臨んで欲しいと思うものです。しかしとんでもない粗悪な商品を売らざる得なくなってしまった場合、どうするか?

この問いについて森岡さんは「甘んじて受け入れるしかない」としています。私もこれはサラリーマンである以上仕方のないことだと思います。しかしここで大切なのは「粗悪な商品を任される己の立場」であり(もちろん粗悪な商品にも問題はありますが)、その立場に立っている自分を呪うほかない、ということです。

人のせいにするのは簡単です。愚痴を言うのも簡単です。ただ、少し引いてみると「そんな被害者意識や愚痴が出るほどの糞みたいな環境」にいる自分に1番の問題があるのだと思います。私は愚痴を言う人を見るたびに心の中でそう思っています。

誰しもがリスクのない、けれど評価される恵まれた環境に身を置きたいと願うと思いますが、その立場に行きつくためには数々の修羅場を乗り越えなければいけない、と思います。そのために圧倒的な結果を出すのです。

6章:自分の“弱さ”とどう向き合うのか?

挑戦せずに変化から逃げる選択ばかりしてきた。挑戦しないから、成長しない。挑戦しないから、相対的にどんどん弱くなる。今住んでいる山にますます依存し続け、山にいることを許されるために誰かの“奴隷”になることが避けられない人生を過ごす。

いつまでも小さな異変にさえ恐怖を感じてしまう、臆病な羊か、チキンのような人生を送ることになる。選ばなかったことによって、そんな人生を受動的に選んでしまっている!

この先にあるのは、もっとタチの悪い“不安”じゃないのか?むしろ挑戦しない人生にこそより悪性の不安はつきもので、それは自信のない人に特有の“永遠に拭えない不安”だ。どちらの道にも不安があるなら、挑戦する“不安”の方を選択すべきだ。

ストレスから逃げるということは、つまり失敗するようなリスクを取らないということは、何にも挑戦しないことを選んでいることになる。そして後々、“永遠に拭えない不安”というもっと悪質な闇に取り込まれることになるだろう。

何も失敗しなかったことは、何も挑戦しなかったに等しい。それはかけがえのない一生において、何もしようとしなかったということ。それは臆病者の人生の無駄遣いそのものだろう!失敗しない人生そのものが、最悪の大失敗ではないのか?

この言葉は第5章・6章で森岡さんが(あの輝かしい経歴を持つ森岡さんが!)、P&G時代に血尿を出し、精神状態がおかしくなりながらも、逆境をはねのけ、結果を出し続けたからこそ響く言葉だと思います。

月並みですが「何を言うかよりも誰が言うか」がとても大事で、挑戦し続けた者だからこその言霊だと痛感しました。

とにかく毎日努力を重ねてチャレンジしまくる。失敗なんて気にしない、というか気にしてられない。それは恥をかいても、自分の達成すべき目的のために邁進していくことを使命としているからです。

いつか子供が大きくなって、進学なのか就活なのかわからないけど、人生の岐路に立ったときに、自分の経験(できれば失敗経験)を話してあげたいと思いました。自分の血肉となった経験を伝えられるよう、今を生きたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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