静岡県が主催するニュースポーツふれあいフェスタ2019に行ってきました。

研究レポート

2019.11.19

坂本 英司

マーケター坂本 英司

こんにちは、坂本です。

11月17日(日)に島田市のローズアリーナで開催されたニュースポーツふれあいフェスタ2019に行ってきました。

誰もが気軽に楽しめるニュースポーツを体験できるイベントの様子をそのイベントの背景にある静岡県の取り組みと併せて紹介したいと思います。

スポーツに親しむ環境づくりに取り組んでいる静岡県

静岡県はスポーツに親しむ環境づくりを目指して、成人の週1回以上のスポーツ実施率を65%以上にすることを目標としているというのは知っていましたか?

ちなみに平成30年は52.9%の人が週1日以上スポーツをしているそうです。

【参考】スポーツ振興課の取り組み

「成人の週1日以上のスポーツ実施率を65%以上にする」について具体的に考えてみたいと思います。

静岡県の20歳以上の人口が約300万人なのでその65%だと約195万人になります。20歳~64歳の人口が約193万人なので、乱暴な言い方をすれば、20歳~64歳の静岡県民全員が週1日以上スポーツするくらいの勢いを目標としていることになります。壮大な目標です。

【参考】平成30年静岡県年齢別人口推計

目標達成にはあと60万人の生活習慣を変える必要がある

「成人の週1回以上のスポーツ実施率65%」の目標を達成するには、あと60万人の人に週1日以上スポーツしてもらう必要があります。スポーツを始めてくれそうな60万人はどこにいるのでしょうか?だんだんローカルマーケティングっぽくなってきました。

静岡県スポーツ推進計画を見ると平成29年度のスポーツ実施率は次のようになっています。



静岡県としては、50代~70代のスポーツ実施率の高さは維持しつつ、スポーツ実施率が低い20代から40代の実施率向上に取り組む必要があり、特に20代や30代の女性、30代や40代の男性の実施率が低いため、仕事や子育て等でスポーツ機会の少ない世代への配慮が必要と考えているようです。

【参考】静岡県スポーツ推進計画

20代から40代の実施率が向上すれば60万人増える!?

確かに20代から40代のスポーツ実施率は低いので、その人たちにスポーツをやってもらった方がいいと思います。ただそれで本当に60万人増やすことができるのでしょうか?調べてみましょう。

平成29年度の実施率のデータと平成30年の静岡県の人口統計を使って週1日スポーツやっていない人の人数を出したのが次の表です。



20代から40代の人数は724,011人。
イノベータ理論のラガートにあたる16%を引くと608,160人。

確かにこの世代に、「新たに週1日以上スポーツをする」という生活習慣を提案し、多くの人に受け入れられるものであれば目標達成はできそうです。

ちなみにスポーツ庁が発表したスポーツの実施状況等に関する世論調査を見ると「1年間に運動・スポーツはしなかった」かつ「現在運動・スポーツはしておらず今後もするつもりがない」と答えた「無関心層」は14.8%と書いてあります。ラガート16%分を引いた人数で考えるのはそんなに外れたことでもなさそうです。

【参考】平成30年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」(平成31年1月調査)

60万人増やす方法を私もちょっとだけ考えてみました

20代から40代をターゲットにすることで60万人増やせそうなのはわかりました。

しかし可処分時間という視点で考えると50代~70代の男女+40代の女性×(1-0.16)=615,331人で目標達成を狙うということも有効に思えます。

20代から40代をターゲットにするのと50代~70代の男女+40代の女性をターゲットにするのとでは、どちらをターゲットにした方が効果的なのでしょうか?

全国平均と比較して静岡県民の伸びしろを探ってみます

次の表は「平成30年度スポーツの実施状況等に関する世論調査」から抜粋した全国の年代別運動実施率となります。

これは年代別の平均実施率であり、言い方を変えれば、実現可能性の高い実施率とも言えます。

全国の実施率と静岡県の実施率のポイント差が大きいところはまだ伸びしろがある=効果的なターゲットと言ってもいいでしょう。



全国の実施率と静岡県の実施率とのポイント差は次のようになります。

20代から40代、50代から70代では、「20代から40代の方」が大きなポイント差がある=伸びしろがあることがわかります。



ポイント差が大きい=伸びしろがある年代は次の黄色の年代になります。
黄色の人数を足して(1-0.16)を掛けると670,785人になります。



20代から40代をターゲットにするのと、50代~70代の男女+40代の女性をターゲットにするのとでは、前者をターゲットにした施策を打つ方が効果を望めそうなことがわかりました。

静岡県の50代はスポーツ習慣が全国平均以上なのですね。

私の周りを見渡しても50代の人にはアクティブな人が多いような気はします。ライフワークバランスがうまく取れる年代なのかもしれません。

静岡県民にとっていいイベントとはどういうものか??

タイトルに戻り、静岡県にとって、今回イベント(ニュースポーツふれあいフェスタ2019)が成功と言える条件は次の2つではないかと思います。

・伸びしろのある年代=参加してほしい年代が参加する
・参加した人がイベントで体験したスポーツを週1日以上実施するようになる

そのためには、次のことが実現されるイベントである必要があります。

【1】参加してほしい年代が参加しやすい環境である
(例)無料、子どもと参加できる、一人でも参加しやすい雰囲気

【2】体験したスポーツを継続的に続けるための場がある
(例)スポーツ自体の楽しさ、通える教室がある、通う負担が少ない(費用・時間)

今回のイベントに実際に参加して感じたことは、上記の成功条件を押さえたイベントであった、ということです。

【1】参加してほしい年代が参加していました
親子連れの参加者が多く、参加してほしい年代である30代~40代の人も多かったように思いました。主催者の方に聞いたところ、イベント開催地の小学校・中学校でイベント告知のチラシを配布したそうです。また今回の会場は駐車場があったので親子連れの参加のしやすさにつながったのかもしれないとのことでした。

【2】体験したスポーツは各地に教室があり継続できる環境はあるようです
イベントで体験できたニュースポーツは各地に教室などがあるので、ここで体験した後もっとやりたいと思えばやることはできるということでした。主催者側としても各団体の方々には「教室などの案内をしてください」ということは話をしているようです。

AISASを意識すればもっと普及していくはず

今回のイベントはとても魅力的なものでしたが、消費者の「AISAS」をもう少し意識すると、もっと良いイベントになるように思います。

イベント会場で発見し(A)実際に体験する(I)まではいいのですが、ネットで情報収集(S)が思ったようにできないケースが多いように思います。

ここでAISASが途切れてしまうため次の行動(Action)に移らないで終わってしまうというのが今後の課題なのかもしれません。ネットでの情報発信を強化すれば更に普及のチャンスは広がるのではないかと思います。

静岡県/生涯スポーツに関するイベント

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